Snow drop
外はもう日が落ちかけ、ちらほら何人かの生徒が校門へと向かって歩いているところだった。
「だって逃げようとしてから捕まえてた♪ 」
「だからってあんなに強くしなくても良くない?私の体に怪我でも作ったらただじゃおかないから。」
大事な商売道具。傷でもつけられたらたまったもんじゃない。
「なんだ、2人知り合いだったのか?」
アツミにそう聞かれたミツキは
「うんそうだよ〜!」
と答え、また私の方へ顔を向けた。
「ミツキと彩月ちゃんが……?」
「彩月っていうんだ、名前。」
レイジはありえないとでも言うような顔で彼と私の名前を口にした。
そしてミツキは私の本当の名前を知った。