Snow drop

「ねぇ。」

買ったばかりの煙草を吸っていると、見た事のある顔に声をかけられ噎せた。
目の前にいたのはミツキと顔のそっくりな男だった。
髪の色が橙色ではなく緑色なこと以外瓜二つだ。

「大丈夫?」

心配そうに顔を傾げてきた彼に私は咳き込みながら何度か首を縦に振る。

「さっきの凄かった。」

さっき?あぁ、コンビニのあれか。

「別に腹が立っただけ。」

大したことじゃないと言うと彼は首を振った。

「あそこで怖気づかずにあの男を崩れ落とすなんて普通じゃ出来ないよ。」

見た目はミツキと似ているが、中身はまるで違うようだ。
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