Snow drop

だっっる

私は数秒に1回そう思いながら、学校への道を歩いていた。
時刻は8時半 勿論遅刻だ。
遅刻常習犯である私は今更走ろうなんて気はサラサラなく、ゆっくり音楽を聴きながら登校した。

下駄箱を開けるといつも通り中はゴミが散乱していた。

「あの人達律儀すぎ。」

恐らくノートを破り捨てた紙屑にお菓子の袋、埃も入れられてる。
保育園でゴミはゴミ箱にって習わなかったのか
と毎回ゴミを片しながら思う。

ま、この学校馬鹿ばっかりだしね。

私は教室とは真逆の方向に足を進めた。
向かった先は本校舎の隣にある旧校舎。その中には使われていない図書室がまだ完備されている。
日当たりも良く寝るには持ってこいの最良物件。
教室に行ったところで授業は崩壊してるし、また笑われるのがおち。

窓に私の姿が映る。
腰近くまで伸びた痛み知らずの黒髪、着崩した制服から覗く身体。そして顔を隠すように伸びている前髪。
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