Snow drop
「ちゃんと謝れるのは良い事だ。次喧嘩する時は別の部屋でやれ。わかったな?」

レイジの頭を撫でながらセラは言う。レイジは溜めていた涙を零し、何度も頷きごめんを連呼した。
それを撫でながら頬を伝う涙を手の甲で拭うセラの姿はイケメンそのものだった。

「顔だけじゃなくて性格もイケメンってさすがセラだよなw」

セラはサッと視線をアツミに移し、

「お前は副総長なのに何をしていたんだ?お前がいながらこの有様は何だ。」

と怒り口調で言った。
怒られるとは思っていなかったアツミはだらけていた姿勢を正し、ソファーの上で正座した。

「いや、これには深い事情が……。」

「へぇ、じゃあそれ聞かせてもらおうか。ゆっくりとな。」

アツミは情けない声を出し顔を青ざめさせ、俺に助けを求めてきた。
が、それを俺は無視をしミツキの方へ足を進めた。
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