Snow drop
その時ちらりと彼女の耳元が見えた。
白髪に、エメラルド色の飾りのついたピアスが白い彼女の耳朶に付けられていた。
そのピアスに見覚えがあった。
だがどこで見たかまでは思い出せなかった。
電話を終えた彼女はまだ半分もいっていない煙草を捨て、
「ごめん行かなきゃ。じゃあね。」
と言うと俺の止める声も聞かずに人混みへと姿を消した。
「名前まだ聞いてないんだけど……。」
その声は周りの雑音に掻き消さ彼女に届くことは無かった。
白髪に、エメラルド色の飾りのついたピアスが白い彼女の耳朶に付けられていた。
そのピアスに見覚えがあった。
だがどこで見たかまでは思い出せなかった。
電話を終えた彼女はまだ半分もいっていない煙草を捨て、
「ごめん行かなきゃ。じゃあね。」
と言うと俺の止める声も聞かずに人混みへと姿を消した。
「名前まだ聞いてないんだけど……。」
その声は周りの雑音に掻き消さ彼女に届くことは無かった。