Snow drop
「俺が行ってからすぐ?」

「もう20分は経つと思うよ」

そう言ったレイジはお菓子を眺めながら嬉しそうにしていた。
何時もなら直ぐに袋を開け食べ尽くすのに、今日はそのまま鞄の中へと閉まった。

「食べないの?」

「え?あ、うん。明日食べようかなって。」

目を泳がせながら言うレイジを見て思わず笑みが零れた。

「いいよ、それはもうレイジのだから。好きに食べて。」

そう言われて目を輝かせるレイジをぎゅっと抱きしめ顎を殴られたのは他の奴らには内緒にしとこう。
と痛む顎を抑えながら決めたのだった。



【 イツキside終わり 】
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