Snow drop

(1)

【彩月side】

あーねむ
昨日の疲れが残っているのかかなり眠たい。

図書室で仮眠を取ろうと考え、一目散に図書室に向かう。
部屋ではレイジが静かに腰掛け、読書をしていた。
私の姿を見るや否や

「おはよう」

と天使の笑顔付きで言ってくれ、私の心臓は朝から踊り狂った。
さっきまでの眠気も一時的に去り、今すぐ彼を抱きしめたくなった。
思い立ったが吉日
私は勢いよくレイジに抱きつく

「あ〜〜〜可愛いいいいいいぃぃぃぃ!!!!」

途端に顔を赤く染め、慌てふためくレイジ。
それが可愛くて締める力を強める。

「く、くるじぃ……」

離してと懇願され私は渋々腕を解いた。
赤かった顔は青白くなっており、やりすぎた……と私は冷や汗をかいた。
< 43 / 90 >

この作品をシェア

pagetop