Snow drop

ムッとした表情で2人を睨むと逆にイツキに睨み返され、私はレイジの後ろに隠れた。

「ちょっとイツキ、何睨んでんの?」

レイジは私を護るように後ろ手を添え、イツキに笑みを向けた。
しかし目は笑っておらず背筋が凍るほどの殺気も混じっていた。

これにはイツキも驚いたようで直ぐに謝罪した。

「あ、そのごめん。」

「はぁ?謝る相手が違げぇだろ。」

レイジの変わりように私の目玉は飛び出した。

えぇーー!!?
さっきまでの可愛いレイジは何処へ!!?

状況が読み込めずプチパニックに陥っていると

「もしかしてこいつが前言ってた女か?」

セラが私を指さしながら言った。
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