Snow drop
手が縛られている為走りにくいが、脚が自由で良かったとしみじみ思う。
このストーカーも馬鹿だな
と思いながら必死に脚を動かす。
外は街灯も人手も無く、助けを求めるにも求められない
この辺りは馴染みもなく何処が大通りに繋がっている道なのかも分からない。
「逃げた所で僕からは離れられないんだ!!!!!」
訳の分からない事を叫びながら追いかけてくる男
誰のせいでこうなってると思ってんだ
すぐ側の角を曲がった瞬間何かとぶつかり、思いっきりしりもちをついた。
「っっ!?」
こんな時になんだ と顔をあげると
「あれ、こんなところで会うなんて偶然だね〜」
制服姿のミツキが立っていた。
何をしているのかと尋ねられたが今は答えている時間が無い。
私はすぐさま立ち上がりその横を通り過ぎようとした
が、彼に阻止される。