Snow drop
心配そうに顔を除くミツキに安心して、と一言かけこの場から離れることを告げる。

「じゃあ俺と一緒に来る〜?すぐ近くに用があるんだけど」

キュルンとそこらの女なら一瞬で落ちるであろう声色に顔を顰める(シカメル)
一緒に居てもいいのか悩んでいると彼は私の返事も聞かず手を取り歩き出した。

「え、ちょっと」

「その手痛いでしょ?手当するだけだから何もしないよ〜安心して」

私の心中を察したのかそう言われ、私は仕方なく身を任せた。

狭い路地を通り抜けるとそこには巨大な建物がそびえ立っていた
外観的に倉庫か?まさかと思うけど……え、まさか、

「ちょっと待って!」

そう言い足を止める
ミツキは不思議そうに首を傾げ、どうしたのと私に問う
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