闇色のシンデレラ
「いやぁ、相変わらず慣れないわ。あの2人の仲睦まじい様子には」
「ふふ、オシドリ夫婦だもんね」
「すごいよねぇずーっと想いっててさ。
羨ましいけど、あたしは相手がいないからなあ」
笑うのをやめて口をすぼめる涼は現時点で彼氏がいないらしい。
「え?涼、今フリーなの?
こんなに美人で女子力も高いのに」
「……あはは、ありがとう壱華。
でもね、たとえ外見は良くても、みんな中身を知れば逃げていっちゃうの。
あたしはヤクザの娘だからね。俗に言う『お嬢』ってやつ。
カタギの人からしたら怖くて近寄りがたいみたい。
当然、恋愛はおろか友達もできなかった」
わたしは訊かなければよかったと後悔した。
あの日、美花と実莉と遭遇した日。
あいつらは涼を傷つけた。言葉の刃を用いて、彼女の心に傷をつくった。
「はーあ、いつか現れないかな。あたしの王子様」
わたしが言ったことではないといえ、2人とわたしの戸籍上は姉妹。
涼の傷つけたことは、わたしにも責任がある。
そうして、何度目かの謝罪を試みようとした。
「ふふ、オシドリ夫婦だもんね」
「すごいよねぇずーっと想いっててさ。
羨ましいけど、あたしは相手がいないからなあ」
笑うのをやめて口をすぼめる涼は現時点で彼氏がいないらしい。
「え?涼、今フリーなの?
こんなに美人で女子力も高いのに」
「……あはは、ありがとう壱華。
でもね、たとえ外見は良くても、みんな中身を知れば逃げていっちゃうの。
あたしはヤクザの娘だからね。俗に言う『お嬢』ってやつ。
カタギの人からしたら怖くて近寄りがたいみたい。
当然、恋愛はおろか友達もできなかった」
わたしは訊かなければよかったと後悔した。
あの日、美花と実莉と遭遇した日。
あいつらは涼を傷つけた。言葉の刃を用いて、彼女の心に傷をつくった。
「はーあ、いつか現れないかな。あたしの王子様」
わたしが言ったことではないといえ、2人とわたしの戸籍上は姉妹。
涼の傷つけたことは、わたしにも責任がある。
そうして、何度目かの謝罪を試みようとした。