闇色のシンデレラ
「その頃、ダンベエの娘をポン中にしたっつって、弁当つきのションベン刑をくらったんだよ、あの男は」




しかし、志勇が口をはさんだことにより、考えていたこと全てがぶっとんだ。


……ダンベエの娘をポンチュウ?弁当つきの——なんて言った?




「要するにつとめって形で垂れ込んだのも同然だ」



な、何語を喋ってる志勇!?


最初の言葉からちんぷんかんぷんなんだけど!



「あの、もう一回……最初から言って?」

「は?」


「あー、えっとね……極山会のスポンサーである会社の社長令嬢を、薬物中毒にしたことが原因で、執行猶予つきの短期服役の刑を受けていた男なんだよ。

つまり、服役って形で裏社会の人間から守ってもらうため、警察に逃げ込んだのも同然ってこと」



理解不能でテンパってきたわたしをすかさず颯馬さんがフォロー。


なるほど、ヤクザ用語てんこ盛りで分からなったけど今の説明で理解できた。


つまり山城は刑罰を利用して荒瀬から『逃げた』ということらしい。
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