闇色のシンデレラ
SIDE 壱華
「ねえ、志勇」
最近、やっと名前で呼べるようになった彼と、食料品売り場で今夜の夕飯の材料を調達中。
実は今日、初めて志勇に手料理を振る舞う。
この1ヶ月の間ずっとお世話してくれたから、お礼の意味も込めて作ることにした。
「何食べたい?」
「……肉」
そう言われて目に止まったのは、特売の豚肉。
「んー、生姜焼きとかどう?」
「いいな、じゃあ豚か」
志勇が賛同してメインディッシュが決定し、豚肉を剛さんが押してくれているカートの中に入れる。
生姜焼きといえば、キャベツの千切りが必須。レタスとトマトを添えてもいいかも。
一汁三菜にしたいからみそ汁と、きんぴらごぼうと、あとさっぱりして簡単なものがいいから、冷奴にしよう。
「家にドレッシングなかったよね」
「ああ」
「みりんは?」
「みりん……?酒ならある。お前を酔わすための」
「……わたし未成年なんですけど」
「いいだろ少しくらい。帰ったら呑もうぜ?」
頭の中で色々と考え事をしながらも、ずっと喋り続けてるわたしたち。
傍から見たらなんてことない会話でも、ちゃんと返してくれる人がいるって嬉しい。
「酔い潰れたらちゃんと介抱してやっから。ベットの上で」
「はいはい、まず飲まないから」
たまに挟んでくる変態発言をかわすのが面倒だけどね。
「ねえ、志勇」
最近、やっと名前で呼べるようになった彼と、食料品売り場で今夜の夕飯の材料を調達中。
実は今日、初めて志勇に手料理を振る舞う。
この1ヶ月の間ずっとお世話してくれたから、お礼の意味も込めて作ることにした。
「何食べたい?」
「……肉」
そう言われて目に止まったのは、特売の豚肉。
「んー、生姜焼きとかどう?」
「いいな、じゃあ豚か」
志勇が賛同してメインディッシュが決定し、豚肉を剛さんが押してくれているカートの中に入れる。
生姜焼きといえば、キャベツの千切りが必須。レタスとトマトを添えてもいいかも。
一汁三菜にしたいからみそ汁と、きんぴらごぼうと、あとさっぱりして簡単なものがいいから、冷奴にしよう。
「家にドレッシングなかったよね」
「ああ」
「みりんは?」
「みりん……?酒ならある。お前を酔わすための」
「……わたし未成年なんですけど」
「いいだろ少しくらい。帰ったら呑もうぜ?」
頭の中で色々と考え事をしながらも、ずっと喋り続けてるわたしたち。
傍から見たらなんてことない会話でも、ちゃんと返してくれる人がいるって嬉しい。
「酔い潰れたらちゃんと介抱してやっから。ベットの上で」
「はいはい、まず飲まないから」
たまに挟んでくる変態発言をかわすのが面倒だけどね。