明日の世界がきみの笑顔で溢れるように。
『勉強わかんない〜〜っ!』
『どれ?』

『これはこの公式に当てはめるだけだろ』
『なんで〜毎日学校に行ってるのに〜!!』

『いつもぼーっとしてたんだろ』
『あはは〜バレた?』




私は何をがんばろうとしてたのかなって、私はどうしてひとりで焦っていたのかなって、一緒に過ごすうちにわかってきたことがたくさんあった。

きみがほしかったのは"日常"だったのに、"いつも通り"の生活だったのにどうしてそれに気づけなかったんだろうって。



何も気にすることなんてなくて、いつも通り接して、"病気だから"って態度を変える必要なんてなくて。





きみが恐れていたのは、病気だからって態度を変えられること、そしてみんなが離れていくことだから、言葉だけで伝わらないことはたくさんあるけれど、態度で、気持ちで示そうと思って。


あの頃と何もかわらない私たちでいよう、無邪気に笑っている私たちでいよう。





すこし違うところ、それは、




笑わせてもらうだけじゃなくて、今度は私がきみをたくさんたくさん笑わせようって。
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