ただ一緒にいたくて
ショーゲキ
何となく。


それが私の口癖。


毎日がその繰り返し。


そんな私、渡辺 博菜[ワタナベ ヒロナ]は青龍高校へ、何となく登校している。


学校が嫌いなわけじゃない。


ただ、心の中にいつの間にか隙間ができていた。


自分に足りない何かを探したい。


でも、『何となく』の私には、遅すぎた気がする。


何もかもを『何となく』で終わらせてしまうから、心の隙間は埋まるはずもない。


自分で言うけど、成績は悪いほうではない。


だけど、テストの答案用紙に答えを書けないでいる。


そんな感じ。


問題が解けないと、イライラしてしまう。


そんな自分が嫌い。


自分のことが分からない。


気持ち、考え、どうしたいかが見えてこない。


毎日こんな事を考えながら登校している。


今日は、昨夜の雨の影響で湿気が多い。


私は、天気によって気持ちが左右される。


晴れだったら元気で、雨だったら暗い。


曇りなら普通。


雪が降れば心は冷たく、雷なんか鳴ったらイライラしちゃう。


そんなふうに、単純。


学校ではね。


家に帰るといっつも暗い。


感情を外に出すのが、何だか疲れてきちゃった。


学校で笑うときだって、営業スマイル。


笑ったふり。


友達には悪いと思
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