真田くんはプレイボーイ
聡志side


最悪だ…


え、なんでこんなに落ち込んでるんだろう


玄関で呆然と立ち尽くす


北野の驚いた顔と…今にも泣きそうな笑顔を思い出す


…あんな顔…初めて見た



「ええー意外、北野サン全く関わってないと思ったのにしつこく朝は迎えにきてたんだ」

「えー聡志可哀想」

「あ!ねぇこれからは私たちが迎えにくる?」

「いいねそれ!そしたら北野サンもやめるでしょ!」





「あれ、てかなんか落としてったけど」

「あーこれ昨日のゼリーの大きいやつじゃん」

「えー!あー私が食べたやつ?」

「えーこんなん持ってきたの?やば」





「ねぇ聡志ぃこれいらないでしょ?もらっていい?意外に美味しかったから…」



「いい加減にしてくれ」



「…」

「…え?い、今何言っ」



「いい加減にしろよお前ら」



「…え?」

「さと…し?」



「ふざけんのもいい加減にしろよ。これ以上北野のこと悪く言ってみろ。
女だろうがぶん殴る」



「……」

「……」







「悪いけど先行って、頭冷やすわ」


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