真田くんはプレイボーイ




……




え?



「す、き…?」


「そう」


えと…それは


「私が…真田くんを?」


「…違うだろ、俺が、北野を」


俺が…



北野を




真田くんが…



私を?



「なん…で」



「俺も…気がついたのはさっきなんだけど
多分結構前から好き。」





「ほんとごめん…いままで。北野が好きなのにそれに気づかず他の女の子ばっか…見てた。
北野を見ようとしなかった。

でも今はわかる…好きだよ北野

誰よりも」



真田くんの言葉がリピートされる


自然と目から涙が出てくるのがわかった



「私も…好きです…大好きですっ」


「本当にごめん…今朝もあれは…」


「大丈夫…言わなくてもわかるよ。」


言い訳しなくても…

真田くんの目を見れば

声を聞けば

私を好きだって言ってくれるのが本当だって


すごく伝わる





「北野…抱きしめてもいい?」


え?


「それ…真田くん、聞きます?」


だってプレイボーイじゃん

女の子の扱いには慣れてるでしょ

そんなの聞かなくてもさっとできそうなのに



「自分から恋したのは…初めてなんだよ。だから本当に好きな子にどうやって接すればいいのかわからない」



…なに…それ


そんなの


「私も。初めてだからよくわかんないっ!」


思わず笑みが溢れた


そして真田くんに抱きついた


「…きた、の」


「好き」


「っ…北野」


背中に回る真田くんの手


そこから伝わる熱


愛しいってこう言うことを言うんだな


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