約束の数だけ
「でも、まだ襲撃がないのは良いことよね」
「それはそうだけど。やっぱりリコは、変だと思う。前回の戦闘で先輩も上官も大ダメージだったのにしばらく襲ってこないなんて」
「リコの部署にもこっちの状況の話も行くの?」
「そりゃねー。使われた技とか物質とか、そういうの大事だし」
しばらく襲撃が来ないことを不審に思うリコはやはり、頭脳明晰である。
ここで凡庸な頭なら平和を喜ぶだけだろうに、と透花は頬杖をついた。
ここに所属する人間にはそれぞれC-7に恨みがある。
彼女の目の奥の光が強い輝きを持つことを、透花は知っている。