アンバランスな愛情
取り調べ室
「松川さんは
本当に何も知らないようだね」
パソコンを打ちながら
俺と話をしている山田っていう
刑事課の係長が口を開いた
パソコンで調書を作っているらしい
今は手書きではなくて
パソコンでやるらしい
手書きだと思っていたから
パソコンを持って
部屋に入ってきた時は
驚いた
「はい、桜さんが
お金を盗んだって本当ですか?」
「ええ、防犯カメラにも
映ってますし
被害届もありますから」
「信じられません
確かに人としてどうか…って思う部分も
ありますけど
犯罪に手を突っ込む人だと
思えなくて・・・」
「恋人なら
そう思いたいですよね」
「いえ、恋人ではありません」
「はい?
…でも、谷山さんは貴方を『恋人』だと」
「一緒に住んでましたが
恋人ではありません」
山田さんは首をかしげていた
「警察の方に言うのも変ですけど
桜さんは自分の物にならないのが
嫌いなんです
欲しいと思った物は何をしても
手に入れる
俺はその一つです
ただそれだけ」
山田さんが
哀れな目で見てきた
「あ、気にしないでください
そろそろいいですか?
仕事に行かないと
今日が初出勤なんです」
本当に何も知らないようだね」
パソコンを打ちながら
俺と話をしている山田っていう
刑事課の係長が口を開いた
パソコンで調書を作っているらしい
今は手書きではなくて
パソコンでやるらしい
手書きだと思っていたから
パソコンを持って
部屋に入ってきた時は
驚いた
「はい、桜さんが
お金を盗んだって本当ですか?」
「ええ、防犯カメラにも
映ってますし
被害届もありますから」
「信じられません
確かに人としてどうか…って思う部分も
ありますけど
犯罪に手を突っ込む人だと
思えなくて・・・」
「恋人なら
そう思いたいですよね」
「いえ、恋人ではありません」
「はい?
…でも、谷山さんは貴方を『恋人』だと」
「一緒に住んでましたが
恋人ではありません」
山田さんは首をかしげていた
「警察の方に言うのも変ですけど
桜さんは自分の物にならないのが
嫌いなんです
欲しいと思った物は何をしても
手に入れる
俺はその一つです
ただそれだけ」
山田さんが
哀れな目で見てきた
「あ、気にしないでください
そろそろいいですか?
仕事に行かないと
今日が初出勤なんです」