アンバランスな愛情
「兄貴と…付き合えるといいね」

「うん、でもお母さんが気になる」

「大丈夫だよ
もうきっと、兄貴の前には
現れないんじゃない?」

「わからないよ」

光ちゃんが
そっと私の手を握ってくれた

瑛ちゃんの手のぬくもりに
よく似てる

兄弟って
すごいな

「光ちゃんは?」

「え?」

私は大きく息を吸うと
首を振った

「これは一番
聞いちゃいけないって
わかってるんだけど

聞きたくて…

お姉ちゃんとのこと」

「マコ姉?
…終わったよ、もう」

「本当に?」

「ああ」

< 129 / 134 >

この作品をシェア

pagetop