アンバランスな愛情
次の職が
意外と早く決まった

これも同級生のおかげだ

海堂 廉人

高校の頃は
馬鹿なことをやっては
騒いでいた仲間だった

勉強や運動で
ライバル同士、睨みあったり

一緒に頑張りあったり

高校の頃が懐かしく思う

「真琴は元気か?」

海堂が質問した

「元気だと思うが・・・
会話らしい会話をしてないんだ」

「隣同士だろ?」

「いろいろあってな

マコの母親と俺が一緒に暮らしてる」

「真琴の母親は
お前が大好きだったもんな~」

「知ってたのか?」

「見ればわかる
お前は真琴の母親を怖がってた

今もそうなのか?」

「たぶんな
怖くなきゃ、一緒に暮らさない」

「そっか
無理はするなよ」

「ああ」

俺は海堂の車から降りた

これから恋人の迎えらしい
あいつが女のために
送り迎えをするなんて
驚きだ

そうとう惚れてるのが
わかる

俺もスミレが好きだ

スミレのためなら
何でもできる
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