私立 夢の丘高校
「おい、寝るなんていい度胸してるな?」
「授業出ただけでも感謝してくださーい」
「じゃあ、俺の話も聞こうな?」
「I don't know」
「お前教師に喧嘩売るとはいい度胸だな?」
「お褒めに預かり光栄でーす」
鬼の形相をしていたが、諦めたのかそれ以上は何も言ってこなかった。
教卓に戻って授業を始めたから、また目を閉じた。
また誰かに肩を叩かれたから目を開けて顔を上げると、ひかりが鞄を持って立っていた。
「朱莉ちゃん、時間だよ?」
「おっけー。あれ、優太は?」
前髪を整えながら、キョロキョロと優太を探した。
「先に行くって言ってたよ」
「ふーん。お待たせ行こっか」
鞄を持ってひかりと教室を後にした。