二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「はーい」奥から叔母の声が聞こえる。
「あら夏瑛ちゃん、いらっしゃい。暑かったでしょう。サイダー飲む?」
外の暑さとは無縁といった涼しげな風情で、叔母は薄暗い部屋の奥から現れた。
「うん」夏瑛は、サイダーが好きだ。
飲むのも好きだが、表面についた無数の泡が耐えきれなくなって立ちのぼっていくさまを眺めるのも好きだった。
まるで透明の細かいビーズのようでつなげてみたくなる。
いつもなかなか飲まずに泡に見入ってしまう。
「早く飲まないと、気が抜けちゃうわよ」叔母が微笑んだ。
「泡、きれいだから、飲むの、もったいなくて」
「夏瑛ちゃんはすてきな感性をしているわね」
そう言って夏瑛の頭をやさしく撫でてくれた。
叔母はいつでも、夏瑛のことをほめてくれる。
仕事が忙しいシングルマザーの母は、保育園や小学校が休みになると、夏瑛をこの家に預けることが多かった。
叔父夫婦には子どもがなかった。
それもあって、夏瑛のことを自分の子どものようにかわいがってくれた。
「あら夏瑛ちゃん、いらっしゃい。暑かったでしょう。サイダー飲む?」
外の暑さとは無縁といった涼しげな風情で、叔母は薄暗い部屋の奥から現れた。
「うん」夏瑛は、サイダーが好きだ。
飲むのも好きだが、表面についた無数の泡が耐えきれなくなって立ちのぼっていくさまを眺めるのも好きだった。
まるで透明の細かいビーズのようでつなげてみたくなる。
いつもなかなか飲まずに泡に見入ってしまう。
「早く飲まないと、気が抜けちゃうわよ」叔母が微笑んだ。
「泡、きれいだから、飲むの、もったいなくて」
「夏瑛ちゃんはすてきな感性をしているわね」
そう言って夏瑛の頭をやさしく撫でてくれた。
叔母はいつでも、夏瑛のことをほめてくれる。
仕事が忙しいシングルマザーの母は、保育園や小学校が休みになると、夏瑛をこの家に預けることが多かった。
叔父夫婦には子どもがなかった。
それもあって、夏瑛のことを自分の子どものようにかわいがってくれた。