二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「靭也がほめてたぞ。夏瑛のこと。いい生徒だったって。自分が教えたことをきちんと消化してモノにしていたから、描きつづければもっと上手くなるって。何だか嬉しくなったよ、叔父さんもそれを聞いて」

「叔父さん、靭にいちゃんに『夏休みの間、ありがとうございました』って伝えておいて」

 顔がこわばらないように気をつけながら夏瑛は答えた。

 夏瑛の言葉や態度に違和感を覚えたらしく、叔父はちょっと変な顔をしたが、「ああ、伝えるよ」と答え、それから話を続けた。

 
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