二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「奥さん、すみません」
「お邪魔してます」
居間に入ると客が口々に貴子に声をかける。
居間は20畳ほどの広さで、床は濃茶色のフローリング。
鮮やかな色彩のラグが目をひく。
西側の窓辺には、ゆったりしたサイズの革張りのソファーが置かれ、北側の壁には天井まで高さがある書棚が作りつけられている。
大量の本や画集とともに、風景画家である叔父が、世界各国から買い集めてきた器や花瓶などの工芸品をはじめ、不思議な模様の石、アンモナイトの化石、スパンコールやビーズで飾りたてられたヴェネツィアの仮面や、かわいらしい装飾のイースター・エッグなどが飾ってあった。
その向かいの壁面には、貴子の作品である幾何学模様の藍色のタペストリーがかけられている。
この部屋の奥に台所と寝室があり、掃き出し窓から離れのアトリエへ行くことができるようになっていた。
アトリエは叔父が後から増築したものだった。
「お邪魔してます」
居間に入ると客が口々に貴子に声をかける。
居間は20畳ほどの広さで、床は濃茶色のフローリング。
鮮やかな色彩のラグが目をひく。
西側の窓辺には、ゆったりしたサイズの革張りのソファーが置かれ、北側の壁には天井まで高さがある書棚が作りつけられている。
大量の本や画集とともに、風景画家である叔父が、世界各国から買い集めてきた器や花瓶などの工芸品をはじめ、不思議な模様の石、アンモナイトの化石、スパンコールやビーズで飾りたてられたヴェネツィアの仮面や、かわいらしい装飾のイースター・エッグなどが飾ってあった。
その向かいの壁面には、貴子の作品である幾何学模様の藍色のタペストリーがかけられている。
この部屋の奥に台所と寝室があり、掃き出し窓から離れのアトリエへ行くことができるようになっていた。
アトリエは叔父が後から増築したものだった。