真由どうした？ 俺の彼女の様子が変だ！

　にしても遅いなー。

　私に手紙をくれた相手の男子がまだ姿を見せない。

　からかわれたのかな？

　いくら待っても来る気配がないから教室へ戻ろうとした。

　するとねー。

「キャッ！」

　振り返った時にいつの間にか見知らぬ男子が目の前に立っていたので私は驚いた。

「やー」と手を挙げた相手の男子。

　ちょっと茶髪で前髪を下ろした２WAYショートの髪型の外国人っぽい男子だ。

　確か、コイツは…

「隣の組の堀田くんよね？」

「堀田ハリスだよー！　待たせてごめんねー！」

　キザな喋り方である。

「私に手紙をくれたのは堀田くん？」

「そうだよー！」

「どう言う事かなー？　私に手紙をくれるなんてー」

「決まっているだろう？　君と交際したくて手紙書いたんだー」

　…え？

　私と交際したい？

「あれー？　ちょっと変だなー」

「何が変？」

「確か堀田くんは同じクラスの高坂嶺亜ちゃんと付き合ってなかったっけー？」

「ああー、アイツなら別カレ作ったから俺から別れたよー」