金の乙女は笑わない
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トロイア王と兵士に見送られ、アランとアイリスは馬車でフィルタイトへ向かっていた。
ガイロの力を借りれば、あっという間に帰ることは出来るが、ゆっくり帰ることにした。
馬車の中でアランは隣にいるアイリスに甘く熱い視線を送る。
「これからは俺がアイリスを幸せにする。だから俺の隣でいつも笑っていてほしい」
アランの言葉にアイリスは悲しくもないのに涙が溢れ出した。
アラン様に出会い知ったことが沢山ある。
うれしくても涙が出ること。
生きる喜び。
笑う喜び。
人を愛する喜び。
全部アラン様が教えてくれた、私はこの人とともに生きていく。
アイリスは子供のようにアランに飛びつくと、輝くような笑顔を見せる。
「アラン様!だーーい好き!!」
「俺もだ」
二人は額をくっつけると、クスクスと笑いあった。
END
Ⅱへ続くかも……