世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
「ルールはこれで決まり。変更はなし」
そう言った詩優はルールを書き終えて。
テーブルの上に置いてある紙を見てみると
“④そうじは俺担当、メシは花莉担当”
と書き直されていた。
詩優は一度決めたことなら絶対に変えない。
……私が諦めるしかないのか。いつものお礼のつもりで掃除もやってたのに。
じっとルールの紙をみつめていたら、
「もう寝るか」
肩と足に手を添えられて。
ふわりと体が浮く。
「…!?」
そのまま抱きかかえられて、連れてこられたのは詩優の部屋のベッドの上。
布団を肩までかけてくれて、詩優も私のとなりに寝転ぶと、すぐに部屋の電気は常夜灯へと切り替え。薄暗くなる室内。
…詩優の話が終わったら、もう少し引越しの荷物をまとめようと思ってたんだけど……
もう明日でいいや。
詩優は眠いのかもしれないし、私ももう寝よう。