世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ



シングルベットからキングサイズの大きなベッドまで、たくさん並べられていた。



っていうか、なんでベッド売り場に…?
買うのかな…?



「2人で寝るんだったら大きい方がいいだろ?」



詩優はそう言ってからベッドを見に行く。



ふ、2人で寝る…って!!
確かに寝室を同じにするって約束したけど、わざわざ新しいベッドを買わなくても…!!



「私は今のままでも充分いいと思うよ…!!」




慌てて詩優の裾を掴んで引き止めた。
詩優はくるりと後ろを向いて




「俺のベッド、シングルで狭いだろ?」




と言う。




それは知っている。
シングルだって。でもシングルベッドだって、2人で寝られるし、何より温かいし、




「くっついて寝られるじゃん!」



詩優とくっついて眠るのはすごく安心するんだ。
だから、ベッドは広くなくていい。

って思ったんだけど……



「ベッドが広くなっても俺は花莉とくっついて寝るつもりなんだけど」



詩優はベッドを買うことを諦めてくれない。


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