世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
「く、くっついて寝るんだったら買わなくても…」
「これから先ずっと一緒にいるんだから買ってもいいだろ」
詩優はそう言ってから私の手をとって、歩き出す。
“これから先ずっと一緒にいるんだから”
という言葉が胸に響く。サラっと詩優は言ったけど、すごく嬉しい。
嬉しいけど、
「ど、どうしても広いベッドがいいんだったら、私のベッドくっつければいいじゃん!そうすれば2倍の広さでしょ…!?」
私だって諦めきれない。
「じゃあじゃんけんで決めよ。負けた方が勝った方の言うこと聞く。それでいいだろ?」
詩優は立ち止まって、私と目を合わせる。
じゃんけん…それだったら私にも勝ち目はある!!
「いいよ…っ!」
そう返事をすると詩優は口角を上げて、すごく勝つ気満々の表情。
それがなんかむかついて、
「最初はグー!」
と大きな声で言って気合を入れる。
「じゃんけんぽんっ!!」
結局、私はじゃんけんで負けて…詩優はダブルベッドを購入。そのあとはカーテンを買って、部屋へと帰った。