世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ






引越し初日、荷物を無事に部屋まで運び終えて、体力の限界に来た私は夕食を作ることができず……夜はカップラーメンをみんなで食べた。



食べ終わったあとはお風呂に入って、それからリビングで詩優と荷解きをしていたのだが、なんだかすごく眠い。
気を抜いたら眠ってしまいそうなくらい。




目を擦りながらダンボールを開けていたら、



「花莉、もう寝よ」



詩優が私の前にしゃがんで、ムニっと頬を優しく引っ張る。




「…うん」



荷解きはまだ全然終わっていない。
終わっていないけど、どうしても睡魔に勝てそうにない私は素直に頷いた。



すると、目の前の彼はもう片方の手も私の頬に触れて。
ムニっと優しく引っ張る。



そんな私を見て笑う詩優。



完全に遊ばれてる……



でも、詩優の笑った顔が大好きで…
なんの抵抗もせずにされるがままの私。



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