世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
「あたしたちの中学の半袖ってさ、生地がすこーし薄くてね、真っ白なやつだったんだけど…
ある夏の日にね、京子が半袖の下にキャミ着るの忘れてて!!なんとなんと!!京子のブラが透けて見えてたの!!」
「え!?」
「しかも、その透けてたブラが黒のセクシーなやつで!!!
ここであたしは名付けたのよ、この事件は『セクシーブラ事件』だって!!」
ふっと笑ってかっこよく決める明日葉。
京子は両手で顔を隠しながら「明日葉が名付けたんだ…」と小さく呟く。
な、なるほど…
これが、セクシーブラ事件。
そういえば前に明日葉が『京子はセクシー系』とか言っていたっけ。
黒のセクシーな下着。それを中学生からつけてたんだ……
「き、京子はその時から大人だったんだね……」
私がそう言うと京子は顔を隠していた手をどけて。
「これのことはもう忘れよう。わかった?花莉」
私に顔を近づけてきて、じっと見つめてくる京子。
なんだかすごく必死そう…。
「う、うん」
私は首を縦にふって頷いた。