世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




っていうか!!
どうしよう!!!どうやって寝ればいいのっ!?




目の前には詩優の整った顔、背中には壁。
これじゃ心が落ち着かないし、寝返りも打てない。




私が気づかず離れたのが悪いんだけども…!!このままじゃ本当に眠れないから、詩優に言ってもう少し私のスペースをもらうしか…




ぱっと目の前の彼を見ると目を瞑ったまま、すー…すー…と寝息をたてていた。
もう、眠ったのだろうか。




そういえば、詩優は昨夜用事があって朝に帰ってきてそのまま一緒に学校に行ったから…寝てないんだよね。





だったら絶対起こしちゃだめだ…っ
もうこのまま寝るしかない…。





私はぎゅっと強く目を閉じだ。




寝なくちゃ
寝なくちゃ
寝なくちゃ




心の中で何度も言い聞かせる。
けれど、頭の中にまた、浮かぶのは…





今日見てしまった、詩優があの女の子に抱きつかれているところ。
そして、




『詩優ってさ、積極的な女の子に弱いんだよね』





と心の中に響く倫也の声。



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