世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
悩み…。
そうだ。悩みがあったら言うのは、新生活のルールで決めたこと。
っていうか、詩優はまた気づいてたんだ…。
ダイエットの時もそうだけど、本当に詩優は……私をよく見ていてくれる。
胸が熱くなっていく。
「…詩優」
「ん?」
「今眠い?」
「寝ようと思えば寝られる」
そう返ってきた言葉を聞いた私は、起き上がって。
「ちょっと待ってて!!」
と言い残してベッドをおりた。
急いで向かうのは自分の部屋。
電気をつけると、眩しいくらいの光が部屋を照らす。
クローゼットを開けて、取り出したものは……
赤いワンピースの
────ネグリジェ、という寝巻。
これは以前、真理亜から退院祝いでもらったもの。
本当に、中を開けた時はびっくりした。私には着る勇気がなくて、洗濯してずっとしまっていたんだけど…。
積極的になると決めた今、私にはこれが必要だ。