世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
「!?」
急な出来事にびっくりして、私はくっついた机と机を見て、次に詩優を見る。
「離れたらだめなんだろ?」
そう言って私の頭を撫でる詩優。
教室内では席は隣同士だから、離れているわけではないんだけど…
私も詩優と机をくっつけたいと密かに思っていた。
だから私はその言葉にこくりと頷く。
「じゃあ今日は1日このままな」
頭を撫でるくれていた手が、京子に縛ってもらったばかりのハーフツインテールに触れて。
髪を指に巻き付けて遊ぶ詩優。
たまに、髪を指に巻き付けて遊んでたりするけど、詩優はこうやるの好きなのかな
なんてぼんやり考えていたら
「この髪型も可愛い」
と言ってくれた。
それがすごく嬉しくて顔が緩む。さっきまで恥ずかしかったはずなのに、今は嬉しさに勝ってしまった。
「京子にやってもらったんだよ」
「あぁ、見てた。
つーか可愛すぎて、誰にも見せたくねぇくらい」
そう言って口角を上げたままじっと私を見つめてくる詩優に、ドキッと鳴る心臓。
またまた嬉しすぎる言葉。
可愛すぎ…って。だ、誰にも見せたくない、って。