世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
詩優の言葉にすぐにみんな座って、リムジンは発車。
「もしかしてまた会合の1日前に紫苑が来たとか~?」
そう言ったのは倫也。
…すごい。
なんでわかるんだろう。
「あいつ間違えんのもう4回目だよな。今回ももしかしたら…とは思ったけど」
詩優はまたスマホを操作して、息をつく。
間違えるの4回目だったんだ…
だからあんなにスムーズな対応が…。
「5回目だろ」
ツッコミを入れる竜二さん。
「5回目か。じゃあ絶対6回目もあるな」
詩優はスマホの操作が終わったのかポケットにスマホをしまって。
私の手の上に自分の手を重ねて、指を絡めて恋人繋ぎ。
「…っ」
あまりにも自然な行動にドキッと跳ねる心臓。
詩優はみんなの前でも普通に手を繋いでくるから油断ならない。
みんなに見られちゃう…
ちらりと前を見たら、京子と倫也がにやにやしながらこちらを見ているのがわかった。
も、もう気づかれてる…!!