世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




……いい案、かもしれない。空木が言ったように私にもちゃんと利益はある。空木さんが詩優に近づくこともなくなれば、私の平和な学校生活が帰ってくる。



それに何より、空木さんを詩優から離すことは空木さんの安全のためになる。一刻を争うことだから早いほうがいいだろう。




…けど、私はさっき自分で頑張るって決めたじゃないか。これ以上みんなに迷惑をかけないように…。




でもでも、空木と協力した方がより安全にスムーズに済むかもしれない。




「俺と組もうよ、ちっこい雷龍ちゃん。
もちろん組んでる間は誘拐とかしないし、おっぱいもおしりも触んないから」




私はその言葉で3歩後ろへとさがった。




「組んでも組んでなくても触んないで…っ!!!変態っ!!痴漢っ!!!」


「ひどいなぁ。
おっぱい触ったことならちゃんと謝るって」




それから空木はポケットに手を突っ込んだままだるそうにぺこりと頭を下げて。




「すみませんでしたー」




誠意を感じられない謝り方。

…空木に真面目に謝れ、というのは無理な話なのかもしれない。めんどくさがりな性格に見えるし……。




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