世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




「俺は本当に全然大丈夫だよっ!!」




冬樹くんは笑顔でそう言ってくれて。
「ありがとう」とお礼を言ってから私はホットケーキ作りを開始。




ホットケーキミックスをボールに入れて、その中に卵と牛乳を入れてかき混ぜる。

ふと前を見た時、冬樹くんと合わさった視線。




「…俺、花に避けられてるかと思った」




そう言った冬樹くんはなんだか心配そうな表情をしていた。




…避ける?冬樹くんを?私が?




“避けてないよ!”
そう言いたかったのだが、思い出すのはこの間冬樹くんから送られてきたメール。




私はあのメールに返信するのを……忘れていた。あとであとで、と思っているうちに空木さんのことで頭がいっぱいになっていたから。




メールの返信をしていないから…避けられているかも、と冬樹くんが思ってしまっても仕方ないかもしれない。




「ご、ごめんなさい!!さ、最近忙しくて、メールするの忘れてて…全然避けてなんかないよ!!」




そう返すと冬樹くんは少し安心したのか、安堵の息をつく。




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