世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





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あれからホットケーキとインスタントスープを冬樹くんに食べてもらって、その間に私ははちみつ入りのアップルティーを飲んで。

そしてそのあとは食器の片付け。




私は何度も断ったのだが冬樹くんが食器を洗ってくれた。
その隣で食器を拭いていたら、気づいたことがひとつ。




「冬樹くん、身長伸びた…?」




少し前に会った時よりも冬樹くんとの身長差がある気がする。
昨日外で会った時は暗くてよくわからなかったけど…。




今は、明るいところで、しかもすぐ隣にいるからよくわかる。




「よく気づいたね!実は5センチ伸びたんだよ」




ご、5センチも……
詩優といい、冬樹くんといい、本当に伸びるのが早い。
私なんて1センチも縮んだのに…。2人から1センチずつ分けてほしいくらいだ。そうすれば私は2センチ伸びることになる。





「そ、そうなんだ…。いいなぁ」


「花はあんまり変わってなさそうだね」





私を見下ろすと冬樹くんは笑う。



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