世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





…また、泣かせた。
…今日こそ、謝って仲直りしたかったのに。




俺は花莉を泣かせてばかり。








「夜瀬!!本当にごめん…っ!!!」




深く頭を下げて謝る榊。




…花莉が榊を庇ったんだ。
俺がさっき怒った意味もなんもねぇじゃん。




「花の顔が赤いような気がしたからもしかしたら熱があるのかと思って……。
つい昔のクセで額くっつけるようなことした…っ!!さっきのは花は何も悪くないんだ!!悪いのは俺だ!!

触れるようなことして本当にごめん!!!!」





榊は必死にそう言う。




俺は、耳を疑った。
“熱があるのかと思って” “額をくっつける”





…キスじゃ…ねぇの?
息をついて、もう一度ここへ来た時のことを思い出してみる。






花莉の後ろ姿と、榊が花莉に顔を近づける姿。

…俺はてっきり、キスしてんのかと思ったけど……熱があるか確認するために額くっつけてた?




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