世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




明日葉は最後の一口のシュークリームを口の中に入れて。
よく噛んで、飲み込んでから



「それいいじゃん!」




と反応。
それから少し首を傾げて。




「っていうかあたし、もとから女なんだけど!!!!」




倫也の背中を思いっきり叩いた。
いつも通り手加減一切無しの音。




「…野生のゴリラだ……」




倫也はそう呟いてその場に蹲る。
よほど痛かったんだろう。




「あたし変装してくるー!!!!!」




明日葉はそう言ってこの場を走り去っていった。




やる気満々みたいだ。
詩優は許可してくれるかな…




ちらりと彼を見ると深く考え込んだ表情。




「わ、私…!明日葉のそばにいるから…っ!!」




詩優にそう言えば彼は私に背を向けて。
歩いてどこかに行ってしまう。




…やっぱりだめなのかな。
…私じゃ足手まといになるだけだもんね。でも、詩優が1人で行くよりは安全だと思うんだよ。





倫也が考えたこの作戦なら、私は明日葉と一緒にいて安全だと思うし…。




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