世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
あの時のあの約束
花莉side
玄武との抗争があってから、私は詩優に病院に連れて来られた。
踏みつけられた手首が少し腫れていたから…。
何度も大丈夫だと詩優に言って、病院に行くのを拒んだのだが強制的に連れてこられて。
お医者さんに診てもらった結果、骨折もしていないし、骨にヒビも入っていなかった。
ほっと安堵の息をつく詩優。
今回こそ詩優に心配かけないように頑張ろうと思ったのに…。結局また詩優に助けられて、心配をかけてしまった。
その後はお会計をして、康さんの車へ。
詩優にちゃんと謝ろうと思ったが、彼はぎゅっと私の手を強く握って窓の外を見ていた。
だから…なんとなく話しかけることができなくて、無言のままマンションの部屋へと帰宅。