世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
…デート……
デート!!!!!!
またしても全然嫌な要求じゃない。
私にとって嬉しいことばかり。
「来週の土曜、予定空いてる?」
詩優にそう聞かれて、私はすぐに首を縦に振った。
「空いてる!!!空いてるよ!!!空いてる!!!」
嬉しくて…嬉しすぎて全力でアピール。
そんな私を見て彼はゆっくり頭を撫でてくれる。
「じゃあ、来週の土曜で決定な。俺の行きたいとこ連れ回すから、覚悟して」
「うん!!!!」
詩優の行きたいところ、どこだかわからないけど今からすごく楽しみ。
早く来週の土曜日にならないかな!!
楽しみで今から顔がにやけてしまう。
「他に何かしてほしいことはない!?」
私はテンションが上がりすぎて自分から詩優に次の要求を聞く。
「あとは…」
彼はそう言って、私の頭を撫でていた手を止めるとポケットからスマホを取り出した。
それから再びにやりと口角を上げて。
「30分、花莉の写真好きなだけ撮らせて」
聞こえてきた言葉に、耳を疑う。