世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
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お昼休みのことで空木の頭は冷えたかと思ったら……。
放課後、下駄箱で私たちを待ち伏せしていた空木。
「シユー、ちっこい雷龍ちゃん、一緒にか~えろ」
ひらひらと手を振って、まるで昼休みのことはなかったかのように接してくる。
「やだ」
詩優は一言そう返して、スリッパから靴へと履き替える。
私もできるだけ空木と目を合わせないように靴に履き替えた。
それから詩優と手を繋いで康さんの車へと向かうが空木も一緒についてくる。
「ケチ~。俺とシユーは背中合わせで戦った仲じゃん」
「俺はお前に背中預けるほどの信頼はしてねぇよ」
「え~。友情ランク少し下がって、共闘した仲?」
「なんの仲でもねぇ」
「え~。じゃあもっと仲良くなろ~」
詩優の肩を掴んで、強く揺する空木。
そこでようやく康さんの車へと到着した私たち。
「花莉、先乗って」
詩優にそう言われた通り車のドアを開けて、先に車に乗せてもらう私。
…空木も乗せてとか言いそう。
なんて予想をしたら…
「おっ、高級車だぁ。俺も乗せてってー」
最悪なことに私の予想は当たってしまった。