世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
「友だちじゃない…っ!!」
すぐに否定するが、空木は首を傾げて。
「あのことはまだばらしてないから俺らまだ絶交してないよね~?だからトモダチじゃん?」
あのこと…。
それは、私のサイズのことで。今日のお昼休みにそれをばらしたら空木と絶交すると言ったのは私だ。
今思えば、私が言ったことは少しおかしかったのかもしれない。空木とは元から友だちではないし、ただの協力関係なだけ。
絶交する仲でもなかったのかも、なんて。
そもそも空木は本当に私とトモダチだと思っているのだろうか。
「トモダチじゃなければ、ダイシンユウ?」
そう言った空木の表情からは本音が全くわからない。
「触んな」
詩優が低い声で言うと空木はすぐに掴んだ手を離してくれた。
「シユー怒った~」
なんて言っているけど全く怖がっていない空木。
私は詩優に手を引かれて車をおりると、助手席へと移動。
「俺と倫也は1番うしろ乗るから、空木は玲央の隣乗って」
詩優は倫也を先に車に乗せて、次に倫也の隣へ。
空木さんが空木の隣へと乗ると車は発進した。