世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
聞きたい
花莉side
「ちっこい雷龍ちゃん、今日もプリンつくってきたから食べてね~」
空木の声が聞こえた気がして、ぱっと空木のほうを見た。
すると、すぐに目が合って。
「ご、ごめん、今聞いてなかった…」
正直に謝ったら、じっと数秒間無言で私を見つめてくる空木。
な、なんだろう……。
もしかして口にご飯粒ついてる、とか……?
口元に触れて確かめてみたけど何もついていない。
なんだろう、と思ったら
「もしかして生理~?」
とデリカシーのないことを聞いてきた。
「ち、違うもん…っ!!!」
なんてことを聞いてくるんだこの男は…!!
デリカシーの欠けらも無い!!まず、生理じゃないもん!!
私は詩優のほうを向いてお弁当を食べる箸を進めた。
今日からお弁当を食べる時は空木、空木さん、久我も一緒。そして今日の放課後は初めて3人が雷龍の倉庫へと行くことになっている。
…みんなと仲良くできるかな。
特に空木。