世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




すごく複雑な気持ち。
関根さんが幸せなのはいいことだけど……その相手がよりによって俊だから。




「い、いつから付き合ってるの…?」




勇気をだして聞いてみた。
すると、帰ってきたのは…





「高1の春から!!」





まさかの言葉。
ドクン、と心臓が嫌な音を立てるのがわかった。




…高1の春。
私が詩優に出会ったのは高1の冬頃。だから、関根さんと俊が付き合っているのはそれよりも前のこと。




……私が、暴力を振るわれていた時だ。
そんなに前から付き合ってる、なんて…。俊に彼女がいることにすら気づかなかった。








「俊とはね、合コンで知り合ったんだぁ!!その時に私が一目惚れして、アタックしたら俊も私のこと好きって言ってくれて!!
すごく嬉しかったの!!」





照れながらも話をしてくれる関根さん。

あまりにも幸せそうに話すから、私はそれ以上何も聞くことができなくて。精一杯の笑顔をつくりながら相槌をうつことしかできなかった。







< 641 / 839 >

この作品をシェア

pagetop