世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





もし、暴力を振るわれていたとしたら、私が俊と元義兄妹だと言うことを話して…
俊にされたことも全部言って、絶対関根さんを助けなくちゃって思うのに……。





「人の幸せは壊せないよ…」


『それなら…関根には“なんかあったら相談して”って言っとけばいいと俺は思う。
それだったら、もし、なんかあった時に相談してくれるだろ』






「……うん」


『それ言ったらもう何も考えず関根と楽しく遊べよ。妃芽乃俊のことはもう考えんな』





…もうできることは何もない。
関根さんが幸せなら…それでいいんだ。詩優の言った通り、もう俊のことは考えるのはやめよう。





「…そうする」


『おう!一応俺と倫也も207号室で待機してるから。なんかあったらすぐ駆けつける』





「…うん。ありが……え?」





今、聞こえてきた言葉。
“207号室で待機してる”って。





「来てくれてるの…!?」


『何かあってからじゃ遅せぇだろ』




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