世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
このまま黙っているか、目撃したことを言ってほんとのことを聞き出すか。
何事もなかったかのように毎日過ごしていればいつも通りでいられる。
そんなことを思ったけどやっぱり俺には無理で。
桜に言った。
そしたら、返ってきた言葉。それは耳を塞ぎたくなるような言葉ばかり。
桜は俺のことが最初から恋愛対象として好きではなかったらしい。友達として“好き”なんだと。
手を繋いで歩いていた族の男は桜の元カレで、1度は桜がフラれたみたいだけど……夏休み中に再開して、復縁することになったみたいだ。
桜が俺の告白をOKしたのは、元カレのことを忘れようと思ったから。
結果、忘れられなくて元カレと再開したらすぐに付き合った。俺と桜は付き合ってたはずなのに。
もう、全てがどうでもよくなった。
恋に本気になることがめんどくさくなった。
人が信じられなくなった。