世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
タイムリミットは詩優が帰ってくるまでの時間。
詩優とひめちゃんの話をどれくらい聞けるか。
「し、しないよ…!!」
ひめちゃんはぷいっとそっぽを向く。
「俺としてはね、長い付き合いの詩優がどれくらい彼女と進展したのか気になるわけよ。詩優に初めてできた彼女だから余計にね」
「…お、教えないもん」
それでもひめちゃんはそっぽを向いたまま俺と目を合わせてくれない。
俺はすごく気になるんだけど教えてくれる気はないみたいだ。
でも、やっぱり俺は気になるから
「毎日何回キスしてるの~?」
と聞いてみた。
毎日キスしてるかは知らないけど、“毎日キスしてるのは知ってるよ”というフリをすれば本当だった時に何か反応してくれそう。
すると、ひめちゃんはすぐに反応して。
顔を真っ赤に染めて、口をパクパクさせながら俺の顔を見る。
どうやら、毎日キスしてんのは当たったみたいだ。
やっぱりひめちゃんはわかりやすくて、純粋な子。